天羅セッションでの注意点(GM編)

最初は誰でもヒヨッコさ。
だが、いつか飛ばなきゃなんねぇ時がくるんだよ。

ここでは、私の天羅経験に基づくちょっとした知識をひけらかすコーナーです。
異論・反論・誤っている点等、なにかしらの意見がありましたらメール等で指摘・訂正・代案を出していただけると、うれしいのですが、「そんなこたぁいわれなくてもわかってる」というかたは読まなくても結構です。たぶん。


序文
アーキ決め編
PL分類4種
「初心者」には?
「TRPG者」には?
「天羅者」には?
「まんち」には?
付記
選択技能編
技能3種の違い
「技能から見たPCの過去」っぽい
名前編
性別編
因縁編
PLside→

序文

 ここでは、主にコンベンションで通用するように(?)情報を書いておきます。

 基本的に、コンベンションで同卓についた人々を困らせて楽しむような輩に厳しく接するように書いてある箇所が多いと思います。特定の個人を害するという意図はありませんので、「じぶんのことかも?」と思った方からの非難の投書があった場合は「ああ、あなたなんですか」と答えるだけですのでご了承ください。また、あまりにも非道い人種差別/人格攻撃/人権侵害的な表現がありましたらご一報ください。誠意を持って対処させていただく所存です。

 ここに書いてあることは私、SYNが個人的経験から得た手法です。情報ソースはコンベンションが主なため、サークル等の活動では「すでに解決済み」なコトもあるかもしれませんが、その場合は「コンベンションで天羅をカマす」ときの手法としてご利用ください。


アーキ決め編

 この項では卓に着いたPLを「初心者」「TRPG者」「天羅人」「まんち」と分類します。GMは卓にメンバーがそろった時点で【知覚】〈観察〉難易度1の判定をしてください。最初に天羅万象のプレイ回数などを聞くのも効果的です。そして「初心者」「TRPG者」「天羅人」「まんち」の順にアーキを取ってもらうことを心の中で決定します。

☆「初心者」というのは、『TRPG』の初心者です。天羅にもTRPGにも慣れていない人ですね。

☆「TRPG者」というのは、『TRPG』はやっているが、天羅はほとんど(あるいは全く)やっていないという人。

☆「天羅人」というのは、『TRPG』自体の経験はともかく、天羅に関しては慣れているという人。まれに「天羅者」の皮をかぶった「まんち」がいるので要注意のこと。

☆「まんち」というのは、『TRPG』の経験はともかく、場の雰囲気を乱し、GMの決定に逆らい、シナリオの流れを無視し、ルールのコンセプトを理解せず、自分勝手気儘絶頂に自己陶酔の深淵へとフリーフォール一直線な方々のこと。もしくは、全くロールプレイをせず、台詞を出さず、ひたすらにサイコロをふりつづけるユカイな方々のこと。まれに、両方を中途半端に行う小器用な方もいる。という、全く論理性に欠けた、私の経験論にのみ頼った意見なので、賛同できない方はしなくていいです。賛同できる方も、「ああ、いるいる」とでも笑って済ませてください。ホントに。

 で、個々の対処法へ移ります。

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「初心者」には?

「じゃぁまず、君からでいいよ。慣れないうちはみんなに合わせてもらった方がいいからね。オススメはこの『ヨロイ狩り』かな?」

 とか言って、アーキタイプの『ヨロイ狩り』の紙を抜いて、彼または彼女の前に置きます。

 渋るようならさらに『戦闘用傀儡』『若武者』あたりも追加します。そのさいはその2アーキの利点と共に欠点もキッチリ言っておく必要があるかもしれません。

 また、“わかってくれそう”な人でしたら『サムライ』も出します。

 基本的に、PLが知るべき天羅の情報の少ないアーキが良いです。PC的に「よくしらない」というロールプレイでなんとかやっていけるアーキタイプということです。術法系を持っているアーキタイプは、できることが多いために混乱したり、ルールが気になってセッションに集中できなくなるおそれがあります。

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「TRPG者」には?

 天羅に興味を持って卓に来たと言うことは、「ある程度ロールプレイができる人である」という期待をかけていいでしょう。多分。きっと。おそらく。期待通りだといいですね。

 おすすめするべきアーキタイプは『サムライ』系、『僧兵崩れ』、『少年』あたり。残っている『初心者用』でもかまいません。

 ただし、術法系を主とするアーキタイプを渡してしまうと、そのルールにのめり込むおそれがあり、天羅の世界に入ってきてくれない可能性があります。

 ですから『蟲使い』はヒジョーにマズイかもしれないです。

 『若武者』『金剛機』を渡すと、面白い展開になるかもしれないですが、失敗する可能性は、あります。

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「天羅人」には?

 きっと周りの状況を見てアーキタイプを取ってくれるはずです。

 禁止アーキタイプを詳しく訊いてくるのもこの層の人たちであると思われます。

 くれぐれも「天羅人」の皮をかぶった「まんち」にお気をつけください。

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「まんち」には?

 余り物のアーキタイプで十分です。どうせ大したことはしません。もっとも、他人への被害は大きいことが多いようですが。

 また、選択技能を取るときに、どんなアーキタイプであっても〈傀儡術〉〈陰陽術〉〈蟲術〉を取ろうとすることが(経験上)多いようなので、GMとしては断固阻止してください。他のタイプのPLさんでしたら「理由と背景を吟味」という上で許可するのもありですが、「まんち」に限っては「納得できる理由や背景」と提示することができないと(経験から)予想しますので、やはり不許可です。

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付記

 コンベンションでは、因縁をはじめとするアーキタイプの改造を一切許可しない方が、みんなのためだと思います。許可した場合、一番被害があるのはGMだとおもいますね。

 天羅のゲームコンセプトがわかっていれば、コンベンションで改造なんてしないと思うのは、私だけでしょうか?

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選択技能編

 天羅万象のキャラクターにはすべからく“過去”があります。アーキタイプに書いてある背景とは違うものだとしても、です。

 そして私は、そのキャラクターの持っている技能を“そのキャラクターが過去に学んだこと”と解釈しています。とりわけ、アーキタイプの追加技能は、『アーキタイプ』を『PC』として確立するための重要な材料だと思っています。

 この項を読んだ皆様が、次に天羅をプレイするとき、このような考え方のもと、技能を選択してみて頂きたいと思っております。

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技能3種の違い

 私は天羅の技能をおおきく3つに分けて考えています。

  1. 基本的に使い道はないが、過去を強く設定できるもの。
    〈帝王学〉〈作法〉〈神術〉〈乗馬〉等々
     
  2. 特殊な能力として使えるが、過去を設定しやすいもの。
    〈早業〉〈芸事〉〈枕事〉等々
     
  3. 純粋に特殊な能力としてしか使えない。または、片手間に修得するものとしてありふれているもの。
    〈戦闘系〉〈運動〉〈耐性〉〈偽造〉〈繰気術〉等々

 基本的に、アーキタイプがはじめから持っている技能は3.のものです。ですから、選択技能で1.2.の技能を選ぶことになります。

 それから、個々の技能に対する解釈はアーキタイプによっても変化しますので、ここで言う分類は厳密なものではないことをご了承ください。「こういう風に考えれば、無駄な技能もネタになるでしょ?」ということを言いたいだけですので。

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「技能から見たPCの過去」っぽい

 ここでは、いくつかの技能を取り上げて、“どのようなアーキタイプに”“どのように適用”できるか? を紹介いたします。


〈帝王学〉〈作法〉

 この二つは私の内部でほぼワンセットのものです。

 「支配者階級である(あった)」ということを示すに適した技能です。アーキタイプによっては「上級武士の出」というように位を下げることもあります。

 支配者階級に近い出自なら〈帝王学:中級〉でとりますし、上級武士の次男坊くらいなら〈作法〉のみを取得することもあります。


〈接合〉

 年の若い者(『ヨロイ乗り』『ヨロイ狩り』『少年』)以外が持てば、“昔、ヨロイに乗っていた”ということにできます。

 自然、〈帝王学〉〈作法〉が必要になるとは思いますが。


〈早業〉

 『少年』の主技能であることから推測して、「ストリートチルドレンであった」という過去を持つことができると思います。

 また、天羅万象RPGのシステムブック、技能のページで、【共感】〈早業〉の解説に「裏社会へのコネ」とあります。そのことから、渡世人やヤクザ、掏摸の組織や盗賊の組織にいたことにしてもよいでしょう。

 ただ単に「鍵開けができて便利だから」というのも寂しいでしょう?


〈乗馬〉

 はっきり言って、持っていたとしても技能ロールをすることは無いと思います。ですが、これがあれば「馬の乗り方を知る経験をした=大抵の場合身分が高い」ということがいえるでしょう。


〈陰陽術〉

 昔、どこかの陰陽師のもとで修行していたのでしょうな。あるいは「研究」。

 「なんとなく」とか「便利そうだから」で修得できるような技能でないことは確かです。

 持っているだけで他のアーキタイプより知的な気分になれます。というより、この技能を持つ以上はそれっぽくプレイしてくださいよ。でないと天羅やる意味、無いと思いません?

 オマケ特典として「字が読み書きできる」という特殊能力を持ちます(笑)


枕事

 持ちたがる人が卓に必ず一人はいる技能です。

 等の過去が作れるでしょう。年若いアーキタイプが取れば悲劇系の過去になることが多いかな?

 しかし、技能自体を使うことはまれ。

〈神術〉

 この技能の使い方は説明できませんが、取ったときの効果は説明できます。

「神宮家に使われている」という設定がいやおうなくついてきます。

 セッション中に使う、とか言う以前に、取ることを許可するGMがまず、いないです。

 (やるなら、身内だけのセッションでやりましょうね)


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