罪人    【背景】  【解説】  【待合所へ戻る】

彼は君の前からいなくなった。修羅は君の前からいなくなった。
彼は修羅ではない。ゆえに彼は生きている。君はそう思い込む。

罪人 Toga-bito 
能力値
【体力】活力1054/108
【敏捷】霊力26宿業30/60
【知覚】
負傷
ゲージ
軽傷重傷致命死亡
【知力】
【心力】
【共感】
◆技能
 <白兵戦闘> 上級
 <格闘戦闘> 初級
 <観察> 中級
 <騎乗> 初級
 <陰陽術> 初級(注)
 <操気術> 中級
 <作法> 中級
 <事情通> 初級
選択技能
<中級技能1つ>(汎用・専門、問わず)
<初級技能2つ>(汎用・専門、問わず)
◆注について
<陰陽術>での、式の作成はできません。
なぜなら、彼にとっての『世界』は明確なものではないからです。
◆因縁
 感情:人を斬ることへの罪悪感(中級)
 不幸:親友が理由も告げずに失踪(中級)
◆所持品
 平服 袴 旅装束(武家) 珠15個 小判数枚
◆武装
名称武器修正射率射程装填数
“親友”の珠刀+412(フル装填済み)
【背景】
 彼は強い。自分より剣が。
 彼は強い。自分より心が。
 彼は強い。なによりも優しい存在。
 彼はいつもそばにいてくれた。
 彼は一番の親友だ。自分にとって。

ある年、戦がおこった。
もちろん彼は戦に出たし、自分も彼とともに在った。

戦場に修羅が出た。
強い修羅だ。
彼に似ていた。
気付くと修羅はたおれていた。
気付くと彼がいなくなっていた。

 おかしい。

国に戻ると、彼の家族が葬式をしていた。

“誰が死んだのだ?”と問うと
皆、“彼が”と答えた。
皆、『何故そんなことを問う?』という顔をした。

 彼は強いのだ。死ぬはずがない。

“修羅と化した彼をたおしたのは自分じゃないか”
と、皆が言った。

 おかしい。

 彼は強いのだ。修羅になるはずがない。
 彼は強いのだ。自分がたおせるはずがない。

ここに彼の刀がある。
 おかしい。……忘れていったのか?
 おかしい。……なぜ彼がいないのか?

……自分は旅に出た。彼を捜しに。

 そして、こう問おう。
“なぜ帰らないんだい?”

今日も旅をしている。
おかしくなった世界を……彼のいない世界を、元に戻すために。


【解説】
このアーキは、自分のせいで親友が修羅になったこと、その友人を自分が斬ったこと。
その記憶を自分で封じてしまいました。

それゆえ、自分では気づきもしません。
ですから、このアーキタイプを使うプレイヤーの方は、この誤解を解消しなくてもかまいません。
でも、剣を振る度に疑問が増えるでしょう。「この罪悪感は何なんだ?」と。
思わせぶりに(夢を見るなどして)他のPCにアピールするのも楽しいかも。
シナリオと別の方向に行かないようにね。
それから、「陰陽師になりたかった」という裏設定があります。

<詳しいプレイの方針:理想状態での思考実験>
だから、プレーヤーの方は「人の斬れる若武者」のようにプレイしていいです。
ズバズバ斬って、悩みましょう。
で、他のPCと絡んで、罪悪感を表明。
ことあるごとに(夜、語るシーンなどで)『彼』のことを矛盾たっぷりに話し、あからさまに「『彼』が存在しないこと」をアピール。
その間に、他のNPCやPCに対する因縁などを育てておいて、論破してもらうとか、
『彼』の魂の入った金剛機とか、傷だらけで修羅ったまんまの『彼』とか出してもらって、決着をつけるとか。

GMさんへ。
このアーキのために、金剛機には是非、『彼』の魂を!
【推奨イメージ】
 年齢:17〜23歳(青年系)
 スリムな体型
 少し、ぼうっとした表情
 丁寧な態度

【非推奨選択技能】
 術法系、早業、接合

【他のアーキタイプとの関わり】
from 若武者 :人殺しへの嫌悪
from 少年 :強さへのあこがれ
from 法師 :魂が啼いておる
from サムライ :妙なヤツ
to サムライ :『彼』は、力を欲していた。「サムライ」という力を。
from 戦闘用傀儡 :変わった目をしている……
to 陰陽師 :「あこがれ」という思い出

【参考】
なんだったけ?
もともとは「狂っていて、夢見心地のままあてのない旅をつづける駄目人間」だったんだよね。

 
前の“新参者”
に会う
“お品書き”
に戻る
”新参者の待合室”
に戻る
次の“新参者”
に会う